コロナと共には難しい




 お正月過ぎの感染増加で身近にも陽性者が出て来るようになり、それは想像通りではあったのですが、やはり色々考えてしまいブログも止まってしまいました。

 注意喚起する立場の私は、熱発患者に対応する現場と比べればかなり安心な状況にいます。それなのに感染してしまったら、現場のスタッフに申し訳ない、恥ずかしい、と言う思いに身動きが取れない感じでした。車で会社と家を往復するだけ、たぶん多くの社員も同じだと思います。コロナに感染する恐怖と言うより、感染してしまった状況に身を置いたことへの羞恥のような感覚です。医療提供中の感染はやむを得ない場合もあり、本当に現場は大変で、みんな粛々と働いています。それだけに、現場に少し距離のある私が感染してはいけない。理屈を持って予防すれば大丈夫と分かってはいるので、職場以外は、ほぼお家時間を過ごしています。

 でも、心まで引きこもってしまい、楽しい思考が出来ない日々です。これはこれで問題と思い、最近は散歩のコースを探して少し遠くに行ったり、美容院にも行ってきました。家の周りにはいくつか富士山が見える場所があり、予想しながら探し歩いて、お天気の良い日にスッキリと見える場所に当たると嬉しくて写真を撮ります。同じように、この1週間で梅が咲き始めています。まだまだ小さい蕾の木もあれば、かなり咲いている木もあって、日当たりだけでもなさそうです。どんな木にも1本1本個性があるみたいで、花の季節になると、早咲きには心がワクワクし、遅咲きに当たると長く楽しませてもらえることに感謝したくなります。


 そのような中、いよいよコロナワクチンの接種準備が始まっています。できるだけ沢山の方に接種して欲しいと思っているのですが、不安もあります。一つは、希望者が少なかったらという不安、もう一つは、多くの方に速やかに接種してもらえる体制が作れるのかという不安。どんな体制であっても役立つ場があれば、職能にかかわらず、かくの木は積極的に協力したいと思っています。

 予防注射は個人が感染しない、重篤化しないという目的だけでなく、広く感染を収束させるためのギアチェンジになります。集団免疫の獲得が目標ではありますが、単純に感染者が減れば感染の機会が減る。結果として予防注射が受けられない方や高齢者を守ることになります。副作用の不安もあると思いますが、予防注射を含め全ての医薬品には副作用があります。重篤な副作用を起こさないための見守りも、接種の過程にキチンと位置付いています。感染症で使用する抗生剤と同じ位置付けです。今のところ、重症コロナの対処療法で使用する薬剤の方が副作用が多いとも言えます。

 一般の方より少し専門知識を持つ私たちは、できる限りわかりやすいワクチンの説明と推奨をしていきたいと思います。

 沢山の方が接種でき、秋の旅行シーズンには少し遠出ができるようになると良いな、と切に願います。