ヒーローとヒロイン

 


雑誌への投稿記事を担当することになり記事を書きました。その際、薬剤師はコロナ禍のアンサングヒーローという表現をしたところ、アンサングヒーロー・ヒロインではないかというご指摘がありました。成程とは思ったのですが、なんだか違和感も感じ素直に同意しませんでした。

広辞苑で調べたところ

ヒーロー【hero】

①英雄。英傑。

②人気者。立役者。

③小説・物語・戯曲などの男の主人公。↔︎ヒロイン


とありました。今回はコロナ禍の中で奮闘する薬剤師を「アンサングヒーロー」と表現したので、①の意味と考えこのままでお願いしますとお伝えしました。


性別を示す名詞はいろいろありますが「heroとheroine」以外に「actorとactress」もそうです。アカデミー賞は男優賞と女優賞に分かれていて③の分類に入るのでしょうか。でも、個人的にはヒーローと呼びたい女性主人公が沢山います。その名の通りのワンダーウーマン、スターウォーズ最後のヒーロー レイ、ターミネーターのサラ・コナー、エイリアンのリプリー、ディズニー映画でもムーランやアナ雪のエルザも、ヒーローの方が似合うと私は思います。


ジェンダーと言葉には深い関係がありそうです。言語学は学んだことがないですし、そもそも外国語が得意ではないのですが、フランス語やラテン語には女性名詞や男性名詞、中性名詞と言うのも確かあったように思います。日本語にも男言葉と女言葉があり、ひらがなは女文字とも言われます。それらが現実的にどうジェンダーに影響を及ぼすかを考える言語社会学という学問もあるようで、興味はつきません。

多様性は社会の重要なキーワードですが、多様な言語を学ぶことは多様な考え方に繋がるのかもしれません。


それにしても、「アンサング・シンデレラ」という薬剤師を主人公にしたドラマ、男性薬剤師も楽しみに見ていたようですが、「シンデレラだけじゃない」という意見は聞かなかったなあ。